華野優気 高井里佳子
新型コロナウイルスワクチンの業務委託費をめぐる近畿日本ツーリストの詐欺事件で、大阪府警は18日、静岡県内の2自治体から計約2億2400万円をだまし取ったとして、近ツー静岡支店の社員、大久保功容疑者(57)=静岡県沼津市大平=を詐欺の疑いで新たに逮捕し、発表した。認否は明かしていない。
近ツーをめぐっては、大阪府東大阪市から計約9億円をだまし取ったとして、関西法人MICE支店の元支店長(54)ら3人が6~7月に詐欺容疑で逮捕された。近ツー社員の逮捕は4人目。
捜査2課によると、大久保容疑者は2021年3月~今年3月に静岡県掛川市と同県焼津市から委託されたワクチンのコールセンター業務などについて、オペレーターの人員数を水増しするなどして、両市に計約5200万円を過大請求。うその請求に基づいて支払われた委託費全体の約2億2400万円をだまし取った疑いがある。
両市は18日、大久保容疑者を刑事告訴したと発表。逮捕容疑を含め掛川市で21年3月~今年3月に約2800万円、焼津市で20~22年度に約4200万円の過大請求があったという。
大久保容疑者の逮捕を受け、近ツーは「今後も引き続き、捜査に協力していく。内容は捜査中につき、差し控える」とのコメントを発表した。(華野優気、高井里佳子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル